2019年4月18日木曜日

2019 4月パーマカルチャーと自然農

1日目 4月13日(土)by Akimoto

今日から、2019年の講座が始まりました。

シャンティクティのはじまりに
初日の参加者が全員揃ってひと段落したところでここに来たらはじめに歌う歌が紹介されました。
今日ここにくるまで、これからのこと、色々と不安があるけれども、いま自分はここにいるんだという、ティクナット ハンによる短い詩を歌にしたものです。
♪ここに着いた
 お帰り今に
 山のように遙かな自由
 探す事なきここはふるさと♪
朋子さんとタミコさんの歌にならって後についてみんなで歌いました。青々とした空と木々と鳥の声に囲まれて、より歌詞が自分に近づいた気がしました。
この詩をつくったティクナットハンはどんなことを考えた人なんだろう?7月のティクナットハンの講座に期待が湧きます。

シャンティクティはどんな場所?
さぁ外に出てシャンティクティツアーです。

ここは、太陽、土、風、水、生き物すべてが活かされていて、自然の循環の中に人間の営みが綺麗に収まっているような場所でした。

例えば、モバイルハウスでは太陽光を使って全ての電気が賄われていたり、
パーマカルチャーガーデンでは、虫や草を敵としない方法で野菜を育てていたり、
種バンクでは採った種を保管し、貸し出しができるようになっていて、
トイレはコンポストで土に還るようになっています。
明日は更に詳しくシャンティクティを探索です。
うたさんのパーマカルチャー講座
うたさんが滞在したニュージーランドのRainbow Valley Farmの写真を見ながら、パーマカルチャーについての紹介がされました。
パーマカルチャーとは自然と調和した持続可能な環境を作り出すためのデザイン体系のことです。
なるほど~。デザイン体系なんですね。なぜ「〇〇システム」というのか疑問に思っていたのですが、いまあるものをいかしあえる仕組みをつくることで循環型のファームが出来上がっているんですね。理解しました。

とにかく毎日が楽しそう。一つひとつにパーマカルチャーの理念をベースにした工夫とユーモアが入っていて、でも苦痛や無理を感じさせていないように感じました。

夕暮れ時の温泉でゆっくりお風呂タイムの後は、お楽しみの夕飯です。

アーユルヴェーダの食事は6つの味が入っている
アーユルヴェーダの食事。バナナの皮にお米や豆が乗っているイメージはあるもののどこがアーユルヴェーダかと言われると分からなかったので、今回の食事は興味津々でした。

チャプチェ
じゃがいもと青菜の炒め物
鞍掛豆のおひたし
ダール(豆のスープ)
大根とカロンジーのサラダ
六味(苦、辛、甘い、酸っぱい、渋い、しょっぱい)を組み合わせるのがアーユルヴェーダの食事だそうです。

チャプチェにはノカンゾウとハルジオンが入っていて、少し苦味のある味になっています。
大根にカロンジーを入れレモン汁をさっとかけたサラダは、一皿に苦みと渋み、酸味があるものの、さっぱりとした味です。
玄米菜食かなとおもっていたのですが、ちょっとインドの精進料理っぽくもあり意外でした。あまり組み合わせたことのない献立で今後のお料理も期待大です!

今日の終わりに自己紹介
はじめに1分間(いや3分くらい?)目を閉じて静かに黙想しました。
そのあと自己紹介をしました。
皆さんから、この講座の参加に至るまでの出来事やきっかけ、気持ちの変化や思いなどが語られました。
夢中になっていることに、未来少年コナンを全編観たという話が出て、これは次回講座までにYouTubeで見ようと思います。

最初に瞑想をしたのが良かったのか、一人ひとりの話をよく聞けたような気がします。
これからよろしくお願いしまーす!

結構話が盛り上がり、予定時間より押して22:30ごろお開きに。
明日のお天気が気になりますが、まずは今日一日の充実感を感じつつ、おやすみなさい。
明日へ続きます。。。
(終わり)
写真はこちらです♪
http://www.ultraman.gr.jp/shantikuthi/kokotiyoikurasi20194.htm 




「パーマカルチャーと自然農」2日目です。by Mikako


昨日終わるのが少し遅くなったので、予定を30分遅らせて、
6:30からともこさんリードによるヨガをしました。
シンプルな動きを繰り返しながら、変わっていく体を実感します。
「そこに戻ってこれるように、ここちよいを記憶しておく」という言葉が印象的。 

その後、しばしのTea time
地元で採れたいちご(あきひめ)と、玄米のおかき(塩なし)、インドのレーズンにローカシューナッツ。
それに昨日の夕飯のダールを使って、インド風のおかゆキチュリを用意してくれました。
ちょうどよくお腹も心も満たされます。

昨日から自由に飲めるお茶を何種類か用意してくださっているのですが、
今日のハーブティーは、アムラとカモミール、甘茶を組み合わせたもので甘さが嬉しい。来月学ぶアーユルベーダの考えでは
ピッタ(火)を調整する働きがあると、たみさん談。

8時ちょっと前に外に出て、野草について学びます
担当してくれた、たみさんは、野草たちを一目みて、「美味しそう!」「食べられるものがいっぱい!」と言います。
ギシギシやスイバ(2つは似ている!でも味は結構違う。)、カラスノエンドウ(豆の味!)、ノカンゾウ(甘い。昨日の夕飯のチャプチェに使っていた)、
スギナ(天ぷらにすると美味しい)・・・などと、庭に出てすぐのところに生えている野草を次々と紹介してくれました。
そして実際にその場で食べてみたり、どんな効用があるかも教えてくれました。

よく知らなかったり、観察していないと、ただの「雑草」として見るだけで終わってしまうけれど、
たみさんの話を聞いていると、こんな風に私たちの周り生えている野草の1つ1つがこんなに違うものなのかと、
自然がもつ多様性に驚かされました。

 続いて、詩さんによる自然農法講座
実際に自然農法を用いて、今まで畑として使っていなかったところに畝を作ります。
ちなみに自然農法で、畑で作業するときに必要最低限、必要なものはたったの3つだけ。
ノコギリ鎌(刃がギザギザしていて、角度が緩やか?なもの)、くわ(角度は60度くらいで、柄が長く、下が真っ平らなもの)、
そしてスコップ/シャベルです。

畝は畑の中で歩くところと食物を育てるところを分けるため、水はけをよくするために作ります。
また斜面を横切るような向き、可能な限り一日中太陽が当たるように南北に伸びる方角に作るのが良いです。

さて。
畝を作るのにはまず、草を鎌で取り除きます。(このとき、地中に埋まっているものはなるべく地中に残した方がいい。)
畝にしたいところの周りを、スコップ/シャベルで掘っていきます。
その土を真ん中に寄せ四角の形にしていき、そこが畝になります。
少し均してあげたあとに、最初に取り除いた草をのせてあげる。土は裸にしないのが大事。
今回は近くの会社から格安で買っている、きのこ菌?も被せましたが、必要ないとのこと。出来る限りその土地にあるものを使うことが良い。
さあ、畝の出来上がり。

早速出来た畝に、人参を植えました。
「これから雨が降る」とのことでの人参チョイス。
ちなみに種は、なるべくF-1と書かれた勾配種ではなく、固定種を選んだ方が良いです。
種を植えるときは、赤ちゃんを育てるような気持ちで大切に大切に。

その後は、じゃがいもを、毎年植えている斜面のところに植えました。斜面がいい働きをしてくれて、畝を作らずに、このままで植えてOK
4月中旬くらいまでに植えれば、7月末くらいに収穫が出来るかな、と。今日はアンデスとキタアカリの2種類を植えます。
種芋は卵くらいの大きさで、お隣さんと30cmくらいの感覚で植えていきます。
植え方はとっても簡単。というか、すっごく楽。21組になって、「ざくっ」と鍬で深めに穴を開けたところに、「さっ」ともう1人が種芋を置いていくだけ。
「農家の人が見たら 卒倒しちゃうね。」なんて。本当に2人でやるとあっという間です

そして最後は豆さん。穂高いんげんという地元の固定種と、「紫豆?」を植えました。
「1粒は大地に、1粒は鳥に、1粒は私に。」とい言いながら、1つの穴に3粒ずつ植えていきました。 
ここから成長して、良いものを2つ選んで育てていくそう。
今日植えたものたちがどうなっているか、来月また訪れるのが楽しみです。

さーて、作業がひと段落し、お待ちかねのお昼の時間です。
かまどCooking ということで、採ってきた野草をメインに外のすごいかまどで調理していきます。 
こちらは、野草の天ぷら。
ふきのとう、タンポポ、よもぎ、スイバなどの野草を、ひよこ豆の粉と全粒粉を混ぜたつなぎで揚げていきます。
バラエティーのある食感と味!みんなちがって面白い。ちなみに野草は食べると、眠くなるそう。

そのほかにも野草のおかずたちと汁物、手作りのパンとこれまた手作りのハーブオイルでいただく。
醤油のカスでできたふりかけも美味しかった。
 最後に、カキドウシのお茶までいただだいて、ごちそうさまでした。

「懐石コースだったら10,000円だな」なんて、けんじさんが言っていたけれど、 
お茶だけでも都会のおしゃれカフェとかで1,000円とかで売っていそうです。
(もっと高くてもいける?)でも皆かったものじゃなくて、ここで作ったもので出来ています。すごい。
しばしのお昼寝・休憩タイムを挟んで、午後はビデオ鑑賞から始まりました。
少し古いものですがよくまとまっているということで、「素敵な宇宙船地球号」という25分程の番組のパーマカルチャーを特集したものを鑑賞しました。
番組の中では、オーストラリアでの実践している家族や、というパーマカルチャーの実験場、コミュニティの活性化にパーマカルチャーの考え方を取り入れているマレーという町など、パーマカルチャーを色々な形で実践している例を知ることができました。
中々パーマカルチャーを説明しよう、理解しようとすると難しいですが、パーマカルチャーの考えをもとに暮らしている人たちの生活を知ることで、
「こういうことなのかな」が積み重なっていき、少しずつパーマカルチャーの考えが私たちの中に入ってきている気がします。
そして次のアクティビティは、システムデザイン
スケジュールを見たときは、「何をやるんだ?」と思っていました。
このシステムデザインでは、3つのグループに分かれ、それぞれがここシャンティクティにおける「エネルギー」「水」「栄養(有機物)」が
どのように機能しているのか、どう循環しているかを知り、発表します。

分かれたグループごとにシャンティクティの敷地内を、自分たちの選んだテーマに関連することに注目しながら、改めて説明を聞きながら見てまわります。
「なんだかテーマパークみたいだね」とけんじさんとたみさんが言っていましたが、シャンティクティにあるものたちは、全て最初から分かって上手くいっている訳ではなく、色んなことをトライ&エラーして作ってきたものたちで。そんな工夫の跡たちを見て回るのは、なんだかとてもワクワクする楽しいことでした。

そして戻ってきた後は、グループごとに見てきたことを1枚の紙にまとめ、他の人たちに共有します。

それぞれのグループの発表の内容は割愛しますが、共通して見えてきたのは、1つのものに頼りすぎずに色々なことを組み合わせているということ。
重要なものは、複数のリソースを持つことが大事。例えばシャンティクティでは、わき水、井戸水、川の水、雨水と4つの供給源があります。
また母屋のエネルギーは、ソーラーパネルやガス、風力、薪などを組み合わせて使っています。
もしもの時に生きていくためのリソースがちゃんとあるというのは、なんと心強いこと。)

また小さければ小さいほど、仕組みはシンプルで、大きくなれば、仕組みもどんどん複雑になっていくいきます。
(ソーラーパネルや風力発電。本当に「エコ」なのでしょうか)
そして水もエネルギーも、栄養も、最大限に循環していく。そんな仕組み、システムがデザインされていることも分かりました。
もちろんその循環には、自然も人も含まれています。
自分の暮らしシステムを一度見直して(全然循環していない・・・!)、循環が起こるようなデザインに変えていきたいと思いました。

最後は、配布されたリストを参考にしがてら、 2グループに分かれて次に植えたいものを決めて、2日で学んだこと、いま感じていることを全体でシェアリング
すでにこの2日間、一緒にいる人であったり、いる環境から「ここちよい」感覚を味わっていた人が多かったです。

最後の最後にアンケートに答えて、今回は終了。
単発で参加された方も2人がいらっしゃいましたが、この出会いがまた次に繋がりますように。
「また来月!」と、それぞれの帰路につきました。

次回は来月5月です。
ありがとうございましたー!