2018年8月17日金曜日

ガンディー、糸紡ぎ、手仕事 7月レポート

<1日目> レポート by かよちゃん


“ここについた おかえり 今に
ここについた おかえり 今に
山のように はるかな自由
探すことなき ここはふるさと”

ウエルカム ミュージック
“ただいまのうた”

朋子さんを初め うたさん、たみさん、そして、ケンジー さんが待っていてくださる この場所に ご縁を頂いたみなさんと集まり “ここちよい暮らし”を味わい体験できる。
やっと来られた、自分に還れた、ほっとするひと時。

それぞれ近況報告をして

今回は、出会った◯◯さんに1つずつ質問して9つの答えを埋めて行く。
1ヶ月〜永遠の時の流れも一瞬で解けあうミラクルワンダーゲーム。

また1問目の質問で、第3世界と呼ばれる国とはどういう国かということで、改めて皆さんで調べた結果、

第1世界 資本主義
第2世界 社会主義
第3世界 どちらにも属さない

ということでした。

そして、手作りや手仕事や自給、綿がキーワード。

(昨年の卒業生の先輩がとしさんとお子さんの佐羽ちゃんとよーこさんが参加してくださりお陰様で賑やかになりました。ありがとうございます)

としさんは、ご主人と東京の国分寺で綿花を栽培していらっしゃるそうです!素敵です!

至福な時間のはじまりはじまり

手仕事
〜ガンディの思想とチャルカ〜
念願の糸紡ぎ、手仕事が実現しようとしていました。

ガンジーさんについては、
非暴力、不服従、インドを独立に導いた人 という言葉しか知りませんでした。
今回、ガンジーさんの思想、生き方をを知って、
糸紡ぎには、自立、平和、への意味が込められていることを知りました。
ガンジーは、イギリス植民地支配から独立するために、非暴力、無抵抗であるためには、強い精神力がなければ根氣が続かない。と言うことで、自立するために、自らの手で糸を紡いで機を織り衣服を作った。
そして、
「体が必要としているものは
体を使って手に入れる必要があります
チャルカによって
大地の恵みは より公平に人々へ行き渡ります
チャルカは
一回転するごとに 平和・親善・愛 を紡いでいるのです」
と言っています。

チャルカとは、小さな手動式の糸紡ぎの道具 のこと。

そして、塩の行進の際、手紡ぎ、手織りの衣服カディを着て参加した。
綿も同じく、イギリスに安く買われ、生産された衣料を高く買わされていた為。
手紡ぎ手織りは、
自立の意思表示
平和への行動表現

<カディ>とは、手紡ぎ手織りの完全なる手作り生地。 自由への闘争の象徴。インド独立の父、マハトマ・ガンジーはこう書いている。 スワデシ(国産品)の無いスワラジ(独立)は、生命の無いただの屍に過ぎない。

エピソード①
ヴァンダナ シヴァ さん(農業や生物多様性を研究している方)のお母様もガンディアン(ガンジーの非暴力主義者)で、ある時、お母さんが、ヴァンダナさんが中学生の頃、お誕生日に何が欲しいか聴いたところ、お友達が着ているようなナイロンのコートが欲しいと言ったそうです。
そしてお母さんは、「あなたにナイロンのコートを買ってあげても良いけれど、それを買うことはお金持ちの車になるだけよ。
けれども、カディを買えば、それは、貧しい人達の食べ物になるのよ」
と言ったそうです。


<塩の行進とは>
ガンジーと彼の支持者がイギリスの植民地政府の塩の専売(インドの人達に高く売った)に反対し、製塩の為にグジャラート州アフマダーバードから同州南部ダーンディー海岸までの約386kmを行進した抗議行動のこと。

抗議行動の際、警察に暴力によって阻止され殴られても、非暴力、無抵抗を貫いた。

違法だった製塩を遠い道のりを歩いてし続けた精神性の強さ高さにイギリス人も恐れをなしたと言われている。
その映像がイギリスでも流されイギリス人からも反対の声が上がったそうだ。

ガンジーは、非暴力を唱え、断食も何度か繰り返すが、78才の時、熱狂的なヒンドウー教徒 (ゴドセ)によって射殺される。
ガンジーは、ヒンドウー教もイスラム教も仏教も皆同じだ、という考えだった為。
ガンジーは暗殺者に、それでも、あなたを許す と言った。(手を額に与えるイスラム教で許すという意味のジェスチャーで)

タミコさんの講義は、ケンジーさんが、動画に撮ってくださっているので詳しくはそちらをご覧ください。


<実際に糸を紡いでみた>

糸を紡ぐ道具はチャルカの他にも、
糸車(手動・足踏み)
スピンドル(小さなこまのような道具 手動)などがある。

今回は、朋子さんが色々工夫し考えてくださった、音がしない、手作りのスピンドルで糸を紡ぐことになりました。

こちらの糸紡ぎも、ケンジーが動画を撮ってくださっているので、長文苦手な方は、動画でご覧ください。

スピンドルも手作りです。
道具から手作りで作るなんて、すっごく嬉しいです。

<スピンドルの作り方>
用意するもの
①竹の短い編み棒(針)→今回は朋子さんが100円Shopで5本入り位で売っているものを用意してくださいました。
②5円玉4枚。
③輪ゴム2本。
竹の編み棒の下の方に5円玉の穴に4枚通して、コマのように回るようにバランスの良い場所に上と下に輪ゴムで5円玉がズレないように止める。




<糸を紡ぐ>

①道具を使って綿花の中の種を取る。(ローラーに挟んでハンドルを回すと、ヌードルメーカーみたいに向こう側に綿がこちら側に種が取れて落ちる)

②落ちた綿をふわふわにする。弓のようなもので、綿を糸で弾くとふわふわになる。

③猫や犬さんのペット用のブラシを2つ使って良く梳かす。(ゴミも一緒に取れる)

④紡ぎ易くする為に、③で梳いた綿を長方形にまとめてくるくるっと巻いて細い棒状にする

棒状の綿をそーっと細く引っ張ってこよりのようにしてスピンドルの5円玉の上の輪ゴムでちょっと挟んで、
利き手でスピンドルを持って、棒状の綿を反対の手で持つ。先を軽く指でつまむ感じ。

⑥スピンドルをコマのように回して、反対の手で棒状の綿をそうっと細く引き出し(蜘蛛がお腹から糸を出す感じ)斜め上に引く。スピンドルを回して綿を斜め上に引いて糸を出す、とヨリが掛かって来る。
ヨリが戻らないように、ヨリが弱い時は、棒状の綿から出た細い糸を根元を指で抑え、スピンドルを回す、回す、回す。その時、糸はいつもスピンドルの編み棒の上の方で引っ掛かっている感じにする。そしてしっかりヨリが掛かったら、スピンドルの編み棒(針)の頭を指で抑えて、クルクルと少し糸をほどいてヨリを均一にしてもう一度巻き直す。そしてまたスピンドルを回して、綿を斜め上に引いて糸を出す。同じことの繰り返し。
この時、ヨリが掛かり過ぎて綿から糸が引き出せなくなったら、ヨリを少し戻して緩めてからそうっと引き出す。

細くなり過ぎたり、太くなり過ぎたり、中々難しいけど面白いです。

ボコボコしていると味があって可愛かったり、太い方が織ったり編んだりする時、ちょっと楽だったり、するそうです。
細く綺麗に揃った糸を上手に紡いでいる人を観ていると、”ああ野麦峠“を思い出します。

そして、手工業製の道具はカラカラ、カタカタ、ガタガタ、音がします。
スピンドルは静かで瞑想になります。
ワニグルマより生産性もあって楽しいです。

産業革命が始まってから、どんどん仕事が楽しくなくなって来ている。
機械に支配され、材料の補充や機械のメンテナンスでストレスを感じたり、仕事の内容もイマジネーションやクリエイティブなことも必要とされなくなり人間は鬱っぽくなる人も多いように思います。
機械の一部になってしまったような感じです。

綿摘みから奴隷の歴史が始まったとも言われている。(綿花の前はタバコもありました)

また、同時期に効率良く収穫出来るように、収穫の頃一斉に枯葉剤を掛けて枯らして収穫するようになる。
農薬を使っていたり、シャツになって来た場合、経皮毒として皮膚から吸収されたりもします。
綿花は水をたくさん必要とする為、干ばつ、砂漠化の問題も出て来る。
人も土壌にも悪い影響を与える。
工業農業のような一種類の作物の栽培は不自然になる。
多様性の大切さが分かる。

また、大量生産、大量消費、大量廃棄、そのことによって、環境汚染や安い賃金で奴隷のように働いて(働かされて)犠牲になっている人達がいることも事実です。

インドのモディ首相は、演説で
プラスティックを「人類に対する脅威」と位置付け、政府は2022年までに全土で使い捨てプラスチックを全廃すると宣言した。(使い捨てプラスチック禁止の州法はインドの29州のうち少なくとも25州で制定されている)

これらのことを学んで、衣食住、エネルギーを購入する際、暮らし方を意識して選択したいです。

そして翌日、手で紡いだ糸をお庭に生えている草で草木染めにして、布を織る。
何て贅沢な時間でしょう!
とてもわくわくしました。

この夜は、朋子さんが下処理をしてくださいました。
お湯の3%の石けん水で煮て油を落として染め易くするためです。
(きっと、朋子さんは寝ずにしてくださったと思います。有難うございます。)

ガンジーさんについて
<お勧めの本>を紹介してくださいました。

ガンジーの遺言、ガンジーの教育論、
ガンジーの自立の思想(片山佳代子さん訳)
ガンジー自叙伝〜真理の実験
非暴力・平和・糸車ガンジーに学ぶこれからの生き方(片山 佳代子さん著)

映画もあるそうです。
知ってるつもり 〜21世紀への伝言 ガンジー 〜You Tube で観られます。

綿、手仕事について
<お勧めの本>

ワタが世界を変える
ワタの絵本
砂上の船 水上の家
君あり、故に我あり

朋子さんが、糸を紡ぎながら、「第四賞作ることの喜び」の一部を読んでくださいました。

“お母さんが、完成したばかりの素敵なスカーフを娘にプレゼントした。彼女は、みんなが観えるように汚さないように壁に掛けて置くわ。と言う。
すると母親はショールを飾るような派手なことを喜ばなかった。
あなたが使う為に作ったのよ。綺麗なものを壁に飾って置いたら、汚いものを身に付けることになるわ。どんどん着なさい。「美しく、役に立ち、長持ちするもの」を作ることを学びなさい。

そしてまた娘は、お母さんのお裁縫は綺麗だけど時間が掛かるわ。時間の節約ができるしミシンを買ってあげようか?と言った。
母親は、時間が足りなくなるとでも言うの?ねえ、お前、神様は時間を作るときたっぷりとたくさん作ったのよ。私は時間が足りないなんていうことはないわ。私にとって時間は使い果たしてしまうものではなくて、いつもやって来るものなのよ。来年も来世もある。
あなたは無限なものを節約して、限りあるものを費やそうとしているのよ。
ミシンは金属から作られていて、掘ることも乱暴で工場も乱暴で、どれだけの人が苦しめられているか知っているわ。私の体力足りないことはなくもいつだってエネルギーがある。仕事は楽しいし、裁縫もお料理も掃除も洗濯も神聖な心持ちでなされるすべてのことが瞑想なの。私の瞑想を取り上げないで。仕事の喜びは私にとって宝物みたいなものなのよ。”

〜君あり、故に我ありより(全文ではありません)

朋子さんが、2本の糸を糸車で1本の糸によるのを観ながら、みんなの意識、
遺伝子のテルメア、みんなの記憶、スパイラルのエネルギー、だんだん1つの意識になって行く様子を観ているようでした。

スピンドルで糸を紡ぐ ことは
自分にとっても心の平安と自立 の表現になりました。


<食べる瞑想>
何度でも涙が溢れます。

楽しみにしていたお夕食
食べる瞑想は、何度しても
美味しくて幸せで感謝で涙が溢れて止まりません。

<メニュー&レシピ>

・ビルマ風 もやしと厚揚げの炒め物、ターメリックとオクラ入り
・タイ風 夕顔と春雨の炒め煮
・ナスの煮浸し 刻みみょうがと大葉添え
お醤油とお酢のお味(レシピ聞き逃してしまいました。お酢は梅酢だったでしょうか?)
・モロヘイヤとトウモロコシとトマトのスープ

夏は酸味が効いてると本当に美味しくて元氣出ます!
どれも優しくて深くて美味しいお味でした。
酸味と辛味と苦味と渋味と甘味全部揃っています。
タミ国風 宇宙人料理 でした。

タミコさん一緒に作ってくださった皆さん、お米の女装、訂正!除草してくださった皆さん、関わってくださった皆様すべてに感謝致します。
ガンジーさんについて、何も知らなかったので、色々教えて頂いて心も魂も揺さぶられました。
タミコさんのお話も、身近に感じとても分かり易く、手仕事も、とても心に沁みました。

糸を紡ぐ
時を紡ぐ
命を紡ぐ
愛を紡ぐ
音を紡ぐ
そして、言葉を紡ぐ


はるみさん、皆さま、今日も雲が綿に観えます。


お導き頂きましたご縁に心から感謝致します。
ありがとうございました。